なぜかイギリスが変わった…「青天を衝け」2021年NHK大河ドラマ

イギリスが幕府の一行に対する態度が変わった…それは、渋沢たちも感じてはいたようです。

しかし後ろにイギリスのスパイ・シーボルトの存在があることは、まったく気が付いていません。

イギリスの国益を第一とするイギリス諜報部の緻密な仕掛けによって、渋沢栄一たちは次第にイギリスに好意を持つようになり、ついにドーバーを渡ってイギリスに向かいました。

その前に、イギリス領マルタ島に招待されていましたので、その様子を紹介します。



マルタ島にて…国家元首並みの対応

「最初のころ、イギリスの幕府に対する対応は、とても冷ややかなものに感じました。
しかし、後にはそうではなくなりました。
どうして変わったのか、それらの内情は分かりませんが、とにかく変わりました。」

渋沢栄一が、講演会で語った言葉だそうです。

イギリス領マルタ島へは、イギリス政府の招待で訪問したものです。

マルタ島へは、イギリスの軍艦で渡っています。

島に着くなり、大変な歓迎を受けたようです。

最新の軍艦や大砲などの武器・弾薬庫など、当時世界最強だったイギリス軍の軍備を、丁寧かつ詳細に見学させてもらって
います。

また毎夜行われる歓迎のパーテイーには、軍士官の妻や娘たちが民部公子らを接待したということから、イギリス軍を上げての歓待ぶりが伺えます。

いったんパリに戻った渋沢栄一たちは、この後すぐにイギリス本土に向かいます。

イギリスにて…渋沢栄一造幣を学ぶ

イギリス郵船で、幕府一行はドーバー海峡を渡りました。

船を降りて首都ロンドンに向かう際は、特別列車が準備されていました。

ロンドンでは、政府関係者らが、ここでも盛大に迎えてくれたようです。

国会議事堂・ウィンザー城・クリスタルパレスなどを見学した後、翌日、ヴィクトリア女王に拝謁しています。

そんな中でも、渋沢栄一が一番興味をもっていたのが、大英銀行でした。

ここで政府の両替所・貨幣の鑑定場・地金置き場・紙幣製作所などを見学。

渋沢栄一の航西日記には、次のように記されています。

「場所は広大。製作の方法は厳粛である。金銀を貯蓄している様は、まるで小山のよう。造幣局は地金の鋳型から板金、円形の型抜き、貨幣面の打刻、貨幣の淵に刻む模様など、貨幣を作りだす全行程だけではなく製造した貨幣の分量や合金比率の検査まで行う。紙幣の製造も極めて精緻で厳密である」

こうした見聞が、渋沢栄一の活躍へと繋がっていく基盤となったことは言うまでもありません。

スパイの存在に気がつかないほど純朴な日本人たちですが、知識欲は旺盛で、水を吸い込むスポンジか海綿のように新しい世界を吸収していったことでしょう。

幕府一行フランスに戻る

各国歴訪を終えて、民部公子一行はフランスに戻りました。

渋沢栄一がフランスの晩餐会でであい、強烈な印象を受けた人物がいます。

ベルギー国王レオポルド2世です。

国王は民部公子に、ベルギーを訪れた感想を尋ねました。

製鉄工場の素晴らしさを伝えると、国王は満足げにこういったそうです。

「外国を訪問されるときは、その国の産業を視察することが重要です。これからは、製鉄事業が国を富ませるには不可欠になるでしょう。日本が鉄を必要とされるときは、品質の良い我が国(ベルギー)の鉄を、ぜひ使っていただきたい。」

一国の国王が、営業をしている! これには渋沢栄一も驚いたようです。

しかしこの頃の近代社会では、「鉄は国家なり」というのも真実だったのです。

ベルギーという小さな国が、イギリスやフランスに負けないくらいの国力があったのは、まさに製鉄事業のおかげでした。

欧米列強に追いつくためには、鉄道を使った運送の強化と、鉄を獲得するための外貨の入手が不可欠だというのが、渋沢が欧米を訪問して得た結論でした。



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